オリゴ糖とハチミツ、メープルシロップはいずれも「甘味料」として販売されています。

そのため、「どれがカロリーが高いの?」「どれがヘルシーなの?」「どれが甘いの?」「違いは何?」といった悩みが出てくると思います。



実は、栄養学的には「オリゴ糖」と「ハチミツ」「メープルシロップ」を比較してしまうのは、ちょっとヘンなのじゃよ



それはどうしてでしょうか?
オリゴ糖ってどんなもの?





まず、オリゴ糖について説明します。
昨今では「オリゴ糖」は商品名のように使われていますが、実際には「ブドウ糖」や「果糖」といった糖類の種類なんです。
平たく言うならば「成分名をそのまま商品名にしてしまった」と思っていただければけっこうです。
そのため、食品からオリゴ糖を成分抽出したり、食品を酵素で分解してオリゴ糖を人工的に作って製品化するので、残念ながら「天然食材そのもの」ではありません。
オリゴ糖は糖類の種類と書きましたが、ブドウ糖や果糖のように簡単に消化吸収できません。
そのため「水溶性食物繊維」の仲間として分類され、こちらほうが栄養学的な価値は高いと言われています。
✅水溶性食物繊維はお通じをサポートする


水溶性食物繊維は、スムーズなお通じをサポートするとされています。
食べた水溶性食物繊維は腸内で消化吸収されずにそのまま便として排出されるため、便のかさを増やします。
さらに、水分を吸収して膨らむ特性があり、便のかさ増しする影響をさらに高めます。
また、食物繊維は腸内で余分な糖分やコレステロールを絡めて排泄するため、これらの成分の吸収を抑える働きがあると言われています。
✅善玉菌のエサになる


さらにオリゴ糖は水溶性食物繊維としての仕事だけでなく、腸内の善玉菌のエサにもなります。
善玉菌が活発になることによって腸内環境が整うと、さらにスッキリしたお通じが見込めます。



ここまでの説明で気づかれた方も多いと思いますが、オリゴ糖は天然の食材ではないので成分濃度が一定ではありません。
そのため、2015年の暮れに改定された「日本食品標準成分表(2015年版 第7訂)(文部科学省)」に公表値がありません。
ただし、オリゴ糖自体が容易に消化できる成分ではないので、後述する「ハチミツ」や「メープルシロップ」よりも低カロリーだと考えてよいでしょう。
ハチミツってどんなもの?





次に、ハチミツについてみてみましょう。
ハチミツはミツバチが集めた花の蜜からゴミ等を取り除いて殺菌したものです。
近年では安価なものには人工的に合成したハチミツもあるようですが、基本的には自然食品です。
花の種類やミツバチの種類によって成分は異なりますが、「日本標準食品成分表(2015年版 第7訂)」では100gあたり294kcal、炭水化物(糖分)が主成分で100g中79.7gを占めています。



炭水化物(糖分)の主成分はブドウ糖と果糖じゃよ
天然由来の成分ですので、花粉などが混入したり、ミツバチが花から蜜を集める際に酵素と混合してから巣へ運んだりするので、炭水化物(糖分)が主体とは言うものの、さまざまな栄養素が含まれています。
このさまざまな栄養素等がハチミツの「品質」を決めています。
✅殺菌・疲労回復


ハチミツには「殺菌作用」があることで知られています。
日本では、ショウガと合わせて「ハチミツショウガ」として、のどを守るために利用されることもよくあります。
また、ハチミツはブドウ糖を含んでいるため、エネルギー補給として「疲労回復」に役立つことが期待されています。
✅美容と健康のサポート


ハチミツは食べるだけでなく、塗ることでも役立つとされています。
世界では、ハチミツを肌に塗って使うところもあり、スキンケアとして取り入れられることもあります。
日本でも、ハチミツを配合した化粧品が販売されており、美容アイテムの一つとして活用されています。
また、ハチミツには料理の風味を引き立てる特性があり、肉をしっとりとやわらかく仕上げるのにも役立ちます。
メープルシロップってどんなもの?


メープルシロップは文字通り「メープル」の「シロップ」。



メープルは「かえで」ですので、かえでの木から採れるシロップです。
かえでの木は冬の寒さを乗り越えた雪解けの時期に、樹液を出します。
この樹液を集めて煮詰めたものがメープルシロップです。
原産はアメリカだと言われています。古代インディアンの「糖分」として珍重されました。
カナダに移住したフランス人がその採取方法を教わって広めたため、カナダ産が有名になったと言われています。
とくに、カナダのケベック州が、かえでの樹木の栽培に適した気候だったことから、ケベック州で世界の80%を供給しています。
かえでの樹木の栽培に適した地域は世界中を見ても多くはありません。
さらに、樹液を採取できる期間が2週間程度と短い上に、1本の樹木から採取できる樹液には限りがあります。
また、樹液そのものは甘味が薄く、40リットルの樹液を1リットルに煮詰めて製品とします。
これらの理由からメープルシロップは、非常に貴重な食材であるといえます。
メープルシロップは100gあたり257kcal。ハチミツよりも若干、カロリーが低いです。
ただし、含まれている糖は「ショ糖」。すなわち「砂糖」と同じです。
✅精製していない
メープルシロップの特徴は、樹液を煮詰めただけで精製していません。
そのため、雑味と言ってもよいのかもしれませんが、風味が残っています。
風味の特徴として、亜鉛とマンガンが多いといわれていますが、含有量が少ないので「メープルシロップを食べれば亜鉛やマンガンが摂れる」などと期待はしないほうが無難です。
✅適量が大切
ホットケーキにかける場合、ハチミツやメープルシロップの一般的な使用量は約20gとされています。
メープルシロップはGI値が低いことで知られ、食生活に取り入れられることがあります。
ただし、摂取量が多くなるとカロリーの摂りすぎにつながるため、バランスを考えながら適量を意識することが大切です。
カロリーを比較すると・・・


再述になりますが、ハチミツは100gあたり294kcal。
メープルシロップは100gあたり257kcalです。
オリゴ糖は種類によって、また商品に含まれるオリゴ糖の濃度によっても、カロリーが異なるので、一概には言えませんが、ハチミツやメープルシロップに比べるとオリゴ糖のほうが体内で消化・吸収しづらい分、カロリーが低いといえます。
ショ糖とオリゴ糖 どっちがいい?甘さの違い


最も甘さを感じる糖類は「ショ糖」ですので、ダイレクトにショ糖を含むメープルシロップやハチミツのほうが甘さを強く感じると思います。
近年の健康志向の高まりもあってか、日本では「甘くないまんじゅう」など、控えめな甘さの和菓子が人気を集めています。
この「甘くない」という表現の真意は、「強い甘さではなく、ほんのりした甘さが好まれる」ということのようです。
諸外国と比較すると、このような味覚の傾向は日本人特有のものかもしれませんが、オリゴ糖の優しい甘さを好む人も少なくないのではないでしょうか。
ハチミツやメープルシロップはショ糖を中心としたさまざまな成分から成る食品ですので、味に深みがあります。
オリゴ糖は何から抽出したかにもよりますが、多少の雑味はあるとしても、食品からオリゴ糖だけを抽出したり、酵素で食品中の糖分を分解して作ることから、概ね「あっさりした甘さ」である印象があります。
違いを比較して用途に合ったものを選ぶ


「オリゴ糖」「ハチミツ」「メープルシロップ」には、それぞれ異なる特徴があります。
成り立ちや成分、甘味の特徴が異なるため、どんな料理に使うのかを考えながら、用途に合ったものを選ぶのがよいでしょう。
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